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「秋田のこくほ」 (2011年07月)

表紙
<表紙>

目次


Mt.鳥海バイシクルクラシック/由利本荘市
CONTENTS

  保険者紹介 由利本荘市


  連合会のうごき・お知らせ


  保健対策シリーズ No.341
  かづのでわくわく健康づくり事業スタート!!
  〜運動を「核」とした健康づくりの推進〜
  鹿角市健康推進課



  生活習慣病予防の食事 (社)秋田県栄養士会
  ポリフェノールで生活習慣病予防 


  がん対策特集「がんについて知ろう」
  第2回 重要なサイン不正出血 〜子宮体がん〜         
  市立秋田総合病院 産婦人科産科科長 福田 淳



  きらめく国保スタッフ・連合会の日誌から

保健対策シリーズ
<341>
 
かづのでわくわく健康づくり事業スタート!!            〜運動を「核」とした健康づくりの推進〜
 

【鹿角市健康推進課】 

 鹿角市では、昨年度、健康づくりについて庁内連携を強化し実施していくため、健康づくり推進プロジェクト・チームを立ち上げ、23年度以降の事業について検討した結果、運動を「核」とした健康づくりを推進していくこととし、現在、各種事業を実施しています。
 
ウォーキングで健康増進と運動実施率向上

 健康づくりを実施するうえで、ウォーキングは誰もが実施できるツールであることから、多くの市民が実践していますが、これをより効果的に実践していただくとともに若年層の参加を促すため、毎週日曜日に正しいウォーキングの知識を提供する「わくわくウォーking(キング)」を実施しています。
 この事業では、医学博士や市の体育指導委員を講師に迎えることで、個々の身体状態に応じたウォーキング方法を伝えるほか、自主的なウォーキンググループの育成を目指しています。
 ウォーキング人口が増えることにより、市民の運動実施率が向上することで、生活習慣病の予防や介護予防につなげていきたいと考えております。

 
みんなでラジオ体操に取り組もう!

 ラジオ体操は誰もが一度は体験したことのある運動のツールであり、時間や場所に大きな制限もなく実施できることから、これを市民や事業所に実施を促していくことで、日頃の運動不足の解消や自身の健康管理の一助となるよう取り組みを進めています。
 この事業では、事業所やBMI25以上の割合が高い地区の市民を対象にCDを配付するなどして、その実施を確認するとともに、日頃の健康づくりに関するアンケート(独自の健康づくり事業の実施や分煙対策、がん検診など)を実施し、実態を把握することで今後の事業運営に反映させていきたいと考えております。

 
鹿角市が掲げる運動実施率の目標値

 週1回以上運動している市民の割合
  H21市調査 34.6% → 目標値 H24 45%

 
健康づくり事業に参加してポイントをゲット!!

 現在実施している健康づくりの事業には、参加者が固定されてきている事業や必要性が高いものの参加者が減少している事業がある状況です。
 このことから、市や地域づくり協議会(旧公民館事業を実施している団体)等が実施するがん検診の受診や健康づくり事業に参加した市民に対し、事業ごとに設定した「健康ポイント」を市内の商店等で流通している「ハミングカード」や「コナンカード」に付与し、市内の加盟店等で活用していただくとともに、それぞれのカード協同組合と連携して健康づくり事業への参加につながる活動を行い、事業の必要性を再認識していただき、市民の自主的かつ積極的な健康づくりを促していきたいと考えています。

 
健康づくり事業のさらなる充実!!!

 これらの事業のほか、健康に関する様々な情報の中から、正しい知識を得ていただくための「かづの健康づくり検定」を実施することで、家族や親子で楽しく取り組めるよう環境づくりにも努めることとしています。
 また、地域で運動教室を開催している団体と連携して、身体への負荷が少ないとされる水中ウォーキングなどの運動を推進することで、個人で行っていた健康づくりから人と人との新たな結びつきが生まれ、地域コミュニティの充実につなげていきたいと考えています。
 このほか、医師や歯科医師、薬剤師など日頃市民の健康に携わっている方々を「健康名人」と定義付け、自治会や事業所などのグループが実施する健康づくり事業に派遣する「健康アップ名人講座」を開催し、働き盛りの年代に対しての啓発を行うことで、将来を見据えた健康管理意識の向上につながることを期待しています。
 今年度、新しくスタートしたばかりの「かづのでわくわく健康づくり事業」。多くの市民の方に参加していただけるよう、これからが正念場です。



保険者紹介 由利本荘市

保険者紹介


【Mt.鳥海バイシクルクラシック】
 25周年を迎える本大会。今年は7月23・24日の2日にわたり開催されます。全国各地から1000人を超えるアスリートが集結し、霊峰鳥海山をめざし険しい山道を疾走します。


検診受診率向上と健康増進普及事業に向けて

 本市は、8地域の保健センターまたは総合支所を拠点として、地域の実情に応じた保健事業を展開しています。
 地区巡回相談や健康教室などは住民組織の協力のもとで、特定健診やがん検診の受診勧奨、生活習慣改善事業を実施しています。平成22年度はメタボ予防や寝たきり予防のための運動普及継続を目的とした「らくらく健康教室」「いきいき運動教室」「コツコツ健康教室」「温泉を活用した健康教室」などを含み保健師、栄養士、運動指導士などによる健康相談147回延べ1048人、健康教室133回延べ1443人に実施しました。また自殺予防として、24時間電話相談事業や訪問活動、市民が互いに支えあう住民ボランティア組織の育成やその活動支援体制の整備、閉じこもり予防のふれあいサロンが少しずつ広がりを見せています。
 今後も、各種イベントや広報、ホームページやCATVなどを活用したPRを充実し、検診受診率向上と健康増進普及事業に向けた活動を展開していきたいと思っています。









国保主管課長より一言
市民福祉部次長兼市民課長  小松 浩

 
 最近、メタボ健診では、保健指導が終わるとリバウンドしてしまう。健康管理へのモチベーションが高いうちはいいのだが・・・。
20代の頃、突然の痛風の痛みに酒好きもこれまでかと思った時、ワイン少々(?)ならという医師の力強いお言葉にすがり、酒席にワイン持参のがぶ飲み。食だけは徹底して改善し、健診では、若さのせいか健康体の見本などと言われた事を思い出す。
 今は、ワインが焼酎に変わり、本市名誉市民、遠藤博士が発見されたコレステロールの妙薬スタチンのお世話になっている状態だ。
さて、例にもれず、当市でも特定健診の受診率は低迷している。全て通院中の人なのか、この健康オタク時代に何故なのかと思い悩む。
 平均寿命と健康寿命との差は七歳程度の開きがあると言われている現代、この差を少しでも縮めるには、地味ながらも特定健診をはじめとする予防策に力を入れていくことが、長い目で見れば医療費の抑制になり、引いては健全な国保会計に繋がるのだと信じて、運営にあたって参りたい。

















       
がん対策特集「がんについて知ろう」
第2回 重要なサイン不正出血 〜子宮体がん〜
 



 日本人の死因の第1位はがんで、一生のうち、2人に1人が発症しているといわれています。ご存じのとおり、秋田県はがんによる粗死亡率が平成9年以来、全国で最も高くなっています。がんは早期に発見できれば、治癒率は高くなります。早期発見・早期治療のためには、定期的に検診を受けることが大切です。
 このコーナーでは、各部位に発症するがんについて、それぞれ専門医より早期発見・早期治療につながる情報を紹介していきます。


はじめに
 子宮体がんは子宮体部に発生する癌で、子宮内膜に発生する子宮内膜癌と子宮筋に発生する子宮肉腫の、大きく2つに分類されます。実際には95%以上は子宮内膜癌であるため、一般的に子宮体がんと言えば子宮内膜癌のことを示しています。ここでは子宮内膜癌を子宮体がんとし、その概略について説明します。


子宮体がんの疫学
 2009年の成績では、子宮体がんは、年間およそ8000人が発症し、1600人が亡くなっています。およそ子宮頚がんの半数になっています。罹患年齢ピークが子宮頚がんでは30〜40歳に比較し、子宮体がんでは50〜60歳であり、ほとんどが閉経後に発症します。子宮体がんは子宮頚がんとは異なり年々増加傾向にあり、現在では子宮がん全体の35%を占めています。食生活の欧米化などの影響で今後も増加すると予想されます。


子宮体がんの原因
 子宮体がん、特に子宮内膜癌の原因は、食生活の欧米化によるホルモン異常によると考えられており、約80%が女性ホルモン(エストロゲン)の持続的な刺激により子宮内膜が過剰に増殖することで起こります(type 1)。それ以外はエストロゲンとは関係なく、委縮した内膜に新たに発生するがんで予後不良といわれています(type2)。


子宮体がんの進行期
 2009年にFIGO分類が改訂されました。その子宮体がんの進行期分類を表1(前ページ)に示します。図(前ページ下段)に閉経後の不正出血のため早期に受診し、進行期Ia期で発見された子宮体がん症例のエコー、MRI、摘出標本を示します。出血を放置すると、がんは徐々に子宮筋層、子宮頸部に浸潤し、腹腔内、リンパ節、多臓器へと進展していきます。
※表1、図は本紙参照


子宮体がんの予防
 子宮癌検診のなかで子宮頚がんに対しては前回述べたように、ワクチンによる一次予防、子宮頸部細胞診検診による二次予防により、その予防法はほぼ確立されてきています。しかし、子宮体がんに関しては残念ながらまだ確立されていないのが実情です。子宮体がんの早期発見のための検査は子宮内膜細胞診、経膣超音波検査などがありますが、それぞれ問題点があります。子宮内膜細胞診は、全例に行う検査としては、検査器具が子宮内に入らない場合がある、子宮内腔が広いため偽陰性率が高い、などの技術的な問題や、特に未妊婦人などでは強い痛みを伴う、時間・経済的効率が悪いなどのさまざまな問題があり、普及していません。経膣超音波検査は比較的、簡易な検査で、痛みなどの負担は少なく済みますが、cut offをどこにするかが未だ議論されている段階です。
 しかし、子宮体がんの特徴として、およそ70%が進行期I期で発見されること、さらに60%は新分類のIa期に相当する早期がんで発見されていることが挙げられます。その最大の理由は子宮頚がんとは異なり、非常に早期で不正出血の症状が出るためです。閉経後のご婦人では不正出血が、閉経前のご婦人では月経とは異なる不規則な出血が、子宮体がん早期発見の重要なサインとなります。そのため自治体でも子宮内膜細胞診の対象者を、6か月以内に不正出血を認めた人で1)年齢が50歳以上、2)閉経後の人、3)未妊婦で月経の不規則な人、のいずれかの項目にあてはまる人としています。


今後の課題
 子宮体がんはいまだ、効率のよい検診方法が定まっていないのが現状です。今後、超音波検査、リスク因子の絞り込み、細胞診、などの複合的な方法で検診効率をあげていくシステム作りが求められています。また、近年では閉経前の若年者体がんの増加が問題になっています。若年者では不正出血かどうかがわかりにくく、受診が遅れることがあります。今後は若年者体がんの早期発見に関する方法を検討していく必要があります。

プロフィール

市立秋田総合病院 
 産婦人科産科科長 福田淳(ふくだ・じゅん)

 昭和59年に秋田大学医学部医学科を卒業後、同大学付属病院産婦人科、秋田赤十字病院産婦人科での研修、平成元年に秋田大学大学院医学研究科博士課程を修了、秋田組合総合病院産婦人科に勤務する。平成8年にブリティッシュコロンビア大学留学、秋田大学付属病院産婦人科勤務を経て、平成21年に市立秋田総合病院産婦人科産科科長に就任し、現在に至る。






秋田県国民健康保険団体連合会